Saturday, May 29, 2021

今週の【早わかり株式市況】2万9000円台回復、MSCI指数のイベント明けで週末急騰 - minkabu PRESS

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■今週の相場ポイント

1.日経平均は大幅高・2週連続上昇、MSCIに絡む指数イベント明けの週末に急騰

2.週初は米景気回復期待や国内の大規模ワクチン接種開始で買い優勢の展開に

3.週半ばまで続伸歩調もMSCIの売りニーズ警戒で下落銘柄数の多さ目立つ

4.週末は指数イベントに絡む売り圧力から解放され、地合い一変し600円高

5.週間ベースでは830円あまりの大幅上昇で、一気に2万9000円台回復

■週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比831円(2.94%)高の2万9149円と大幅高となり、2週連続の上昇となった。

今週は週後半のMSCI指数見直しに伴う日本株への売り圧力が約5000億円規模と指摘されていたこともあり、様子見ムードの強い地合いだったが、日経平均はジリ高基調を継続した。そして指数イベント明けの週末28日は吹っ切れたように急上昇を演じた。

週明けの24日(月)は米国景気の回復期待を背景に買いが優勢となり、日経平均は前週後半から3営業日続伸となった。国内で新型コロナウイルス感染拡大への警戒感が強まるなかも、新型コロナワクチンの大規模接種が始まったことは経済活動正常化への期待につながった。もっとも上値は重く小幅の上昇にとどまった。25日(火)は日経平均が上値指向を続け4営業日続伸となったが、190円弱の上昇をみせたにもかかわらず、東証1部の値下がり銘柄数が1400を超え値上がり数を大幅に上回った。これは26日(水)も同様で、5連騰となった日経平均を横目に値下がり銘柄数が全体の6割を占める状況に。翌日のMSCIの指数見直しに伴う巨額の売り需要を警戒し、実質的には弱気優勢の地合いが続いた。27日(木)は大引け時点で顕在化するMSCIの売り圧力を意識して一段と買い手控えられ、日経平均は6日ぶり反落。下げ幅は一時280円あまりに広がったが、前場後半を境に持ち直し結局93円安と下げ渋った。そして週末28日(金)はこれまでの鬱憤を晴らすかのように日経平均は急騰。MSCIの指数見直しに絡む売り圧力から解放されたことや、前日の米国株市場で景気敏感株中心に物色意欲が復活したことを受け、投資家心理が大きく強気に傾いた。先物を絡め日経平均は上げ足を加速、後場も高値圏で売り物を吸収し600円高で着地し、10日以来約3週間ぶりに終値で2万9000円台を回復した。

■来週のポイント

今週末の急騰で日経平均は25日移動平均線を一気に上抜いただけに、来週は強含みの展開が期待される。急接近している75日移動平均線も上抜けることができるか注目される。

重要イベントとしては、国内では31日朝に発表される4月鉱工業生産や6月1日朝に発表される1-3月期法人企業統計調査が注目される。海外では31日に発表される中国5月製造業PMIや6月1日発表の米国5月ISM製造業景況指数、3日発表の米国5月ISM非製造業景況指数、4日発表の米国5月雇用統計に注視が必要だろう。

■日々の動き(5月24日~5月28日)

【↑】   5月24日(月)―― 3日続伸、ワクチンの大規模接種開始を評価

日経平均 28364.61(  +46.78)  売買高 9億9383万株 売買代金 2兆1504億円

【↑】   5月25日(火)―― 4日続伸、米株高に追随し半導体関連などが買われる

日経平均 28553.98( +189.37)  売買高 9億9296万株 売買代金 2兆2039億円

【↑】   5月26日(水)―― 5日続伸、国内のワクチン普及期待で上値追い継続

日経平均 28642.19(  +88.21)  売買高10億9663万株 売買代金 2兆4138億円

【↓】   5月27日(木)―― 6日ぶり反落、MSCI絡みの売り圧力を警戒

日経平均 28549.01(  -93.18)  売買高24億0432万株 売買代金 5兆5995億円

【↑】   5月28日(金)―― 急反発、指数イベント終了で2万9000円台を回復

日経平均 29149.41( +600.40)  売買高13億5662万株 売買代金 3兆1088億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、27業種が上昇

(2)JAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運が値上がり率トップ

(3)トヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械、ソニーG <6758> など電機といった輸出株が買われた

(4)住友鉱 <5713> など非鉄、郵船 <9101> など海運といった景気敏感株の一角も高い

(5)JR東日本 <9020> など陸運、リクルート <6098> などサービス、三井不 <8801> など不動産といった内需株も上昇

(6)マネックスG <8698> など証券、第一生命HD <8750> など保険、新生銀 <8303> など銀行といった金融株も堅調

(7)王子HD <3861> 、日本紙 <3863> などパルプ・紙が値下がり率トップ

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)

1(1) デジタルトランスフォーメーション

2(2) 半導体 SOX指数出直り風向きは順風に

3(3) 半導体製造装置

4(9) 旅行

5(6) サイバーセキュリティバーチャルウォーズ勃発、「サイバーセキュリティー夏の陣」厳選7銘柄

※カッコは前週の順位

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