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日本で唯一の特定危険指定暴力団トップに初の死刑判決が言い渡された。法廷では被告が声を荒らげる場面もあった。 全国で唯一の特定危険指定暴力団「五代目工藤会」。 総裁の野村悟被告(74)をトップに500人以上といわれる組員を擁し、組織の意にそぐわなければ一般市民にも容赦なく襲いかかる危険な暴力団だ。 1988年1月にはみかじめ料を断った健康センターに組員が殺鼠剤(ネズミ駆除用毒剤)を投げ込み、150人以上の市民を巻き込む事件を起こした。 また2003年8月には、暴力団追放運動を進める男性が経営するクラブに組員が手榴弾を投げ込み、女性従業員ら12人が負傷する事件を起こした。 店内の様子は… 店内にいた女性「ドーンと爆発して座っていた女の子は焼かれて『熱い熱い』、『イタイイタイ』って」 ほかも一般市民を巻き込んだ事件を何度も起こしてきた工藤会に対し、福岡県警は2014年に野村被告とNo.2の田上不美夫被告(65)の逮捕に踏み切った。 2人が問われているのは組員が1998年に元漁協組合長を射殺、2012年に福岡県警元警部を銃撃、2013年に看護師女性を刺傷、2014年に歯科医師男性を刺傷させた4つの事件で殺人などの罪。 裁判の争点は「トップからの指示があったかどうか」。 検察側はいずれの事件も野村被告らが指示を出し、組員に実行させたとして死刑などを求刑。 一方、弁護側は「総裁に権限はなくお飾りだった」などとして、一貫して起訴内容を否認。無罪を主張している。 裁判長は判決文の中で「工藤会は野村被告が最上位であり序列が厳格化している」と指摘。 そのうえで、実行犯が独断で犯行に及ぶとは考えにくいなどとし、すべての事件で野村被告らの関与を認定した。 そして午後4時前、野村被告に死刑、田上被告に対しては無期懲役が言い渡された。 判決が言い渡され、退廷を命じられた2人の被告は法廷内で叫んだ。 野村被告「公正な裁判をお願いしたのに全然公正やないね。全部推認推認推認。こんな裁判あるか!」 さらに田上被告も...。 田上被告「なんやこの裁判は裁判官やなく検察官やね」 指定暴力団のトップに対して初めて言い渡された死刑判決、野村被告の弁護側は控訴する方針。
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