アメリカFDA=食品医薬品局は23日、製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンを、正式に承認しました。
アメリカ政府の高官は、学校や企業などでのワクチンの義務化がさらに進むという見方を示しています。
アメリカでは、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンに対して、去年12月「緊急使用の許可」が出され、すでに2億回以上が接種されています。
このワクチンについてFDAは23日、ファイザーが提出したデータを審査した結果、正式に承認すると発表しました。
FDAは、4万人以上を対象にした臨床試験の結果、新型コロナウイルスの感染症の発症を予防する高い効果と、安全性が確認されているとしています。
承認の対象となるのは16歳以上で、12歳から15歳については引き続き緊急使用の許可にもとづく接種となっています。
FDAは、今後も安全性の追跡調査を行うほか、世界的に広がる変異ウイルス「デルタ株」への効果についても検証していくとしています。
アメリカ政府のマーシー医務総監は、ワクチンが正式に承認されることで、安全性に懸念を持っていた人の接種を後押しする効果や、学校や企業によるワクチン接種の義務化の動きが進むという見方を示していて、今後、接種のペースが加速するか注目されています。
新型コロナウイルスのワクチンについては、アメリカの製薬会社モデルナも正式な承認を求める申請を行っていて、現在審査が行われています。
バイデン大統領「直ちに接種を」
これについてバイデン大統領は「ワクチンが正式に承認されないかぎりは接種しないとしていた人たちに告げたい。今がそのときであり、きょう直ちに接種してほしい。一刻もむだにしてはいけない」と述べて、ワクチンを接種していない人たちに対し、接種を呼びかけました。
アメリカでは22日の時点で、人口の51.5%にあたる、およそ1億7080万人が接種を終えていて、バイデン政権は今回の正式承認を受けて接種率の向上に期待を示しています。
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