9日の米株式相場は下落。前日のエヌビディアに続いて、マイクロン・テクノロジーも悲観的な業績見通しを示したことから、リセッション(景気後退)懸念が強まった。米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え、リスクの高い投資を手控える市場参加者も多かった。
ドル・円相場は小幅上昇し、1ドル=135円台前半で推移。
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S&P500種株価指数は前日比0.4%安の4122.47と、4営業日続落。大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は1.2%安。マイクロンの業績見通しは半導体需要が崩れつつあることを示すさらなる証左となった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.6%下落。同指数を構成する30銘柄全てが値下がりした。
マイクロン、「厳しい」環境を指摘-半導体需要の急減浮き彫りに (1)
ダウ工業株30種平均は58.13ドル(0.2%)安の32774.41ドル。ナスダック総合指数は1.2%値下がり。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドやゲームストップといったいわゆる「ミーム銘柄」の上昇もストップした。
米国債市場では短中期債を中心に利回りが上昇。ニューヨーク時間午後4時19分現在、2年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.26%。10年債利回りは2bp上昇の2.78%。
7月の米CPIは前月からの伸び鈍化が予想されているが、依然として高水準にとどまるとみられている。この日公表された4-6月(第2四半期)の米労働生産性指数の統計では、労働コストが再び急上昇した。
米労働生産性、4-6月速報値は4.6%低下-労働コストは急上昇 (1)
アライのチーフ・マーケット・マネー・ストラテジスト、リンジー・ベル氏は「CPIが予想を上回る伸びとなれば、市場を圧迫するだろう。予想通りの統計となれば、市場が0.75ポイントの利上げを既に織り込んでいるため、材料視されない可能性がある」と指摘。「いずれにせよ、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合までに雇用統計をもう1回とさらなるインフレ指標、ジャクソンホール会合をまだこなさなくてはならない。今後数週間は値動きの荒い展開となり得る」と述べた。
外国為替市場ではドルが主要10通貨に対して高安まちまち。ドル指数は朝方の下げをほぼ埋めた。10日発表の米CPIは米利上げ軌道に関する手掛かりを提供する見通し。この日は豪ドルの下げが目立った。世界的な経済成長見通しに関する根強い懸念が重しとなった。ユーロは対ドルで続伸。
ドルは対円では小幅高。135円ちょうどを挟んでもみ合った後、午後は135円台前半で推移した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%未満の低下。ニューヨーク時間午後4時19分現在、ドルは対円で0.1%高の1ドル=135円11銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.0212ドル。
ニューヨーク原油先物相場は小幅反落。パイプラインを通じて欧州に輸送されていたロシア産原油の供給が先週停止されたとの報道で上昇する場面もあったが、数日内に再開されるとの観測から、下げに転じた。
ロシアの国営パイプライン運営会社トランスネフチは、ウクライナ国内の石油パイプライン網と南部ドルジバ・パイプラインを運営するウクルトランスナフタが4日にロシア産原油の輸送を停止したと発表。これを受けて、相場は一時上昇した。ただ、チェコの国営パイプライン運営会社が原油供給は「数日内に」再開されるとの見通しを示したことを一因に、上げを消した。
ロシア産原油、パイプラインでの中欧供給を停止-国営トランスネフチ
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日比26セント(0.3%)安の1バレル=90.50ドル。ロンドンICEの北海ブレント10月限は34セント下げて96.31ドル。
ニューヨーク金相場は続伸。CPI統計待ちの雰囲気が強かった。スポット価格はニューヨーク時間午後3時4分現在、前日比0.3%高。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.4%高の1オンス=1812.30ドルで引けた。
原題: Tech Jitters Rattle Stocks With Key CPI in Focus: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bear-Flatten; 2s10s Nears -50bp Before Solid 3Y Sale(抜粋)
Dollar Mixed as Traders Await CPI, Aussie Falls: Inside G-10(抜粋)
Oil Edges Lower as Russian Flows Halted Via Key Pipe to Europe(抜粋)
Worst-Performing Precious Metal Silver May Have Seen Bottom(抜粋)
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