カリフラワーは冬から春にかけて旬を迎えます。地中海東部沿岸が原産地の野菜です。ブロッコリーと似ていますが、元々ブロッコリーもカリフラワーもケールから分化したものと考えられており、どちらもアブラナ科の花野菜です。
明治初期に日本には観賞用として伝わり、一九六〇年代に食用として広まりました。現在はカリフラワーよりもブロッコリーの方が一般的ですが、当時はカリフラワーのほうが広く普及していました。
ブロッコリーもカリフラワーも普段食べているのは小さなツボミが集まった「花蕾(からい)」の部分。茎の外側は固いですが、厚めに外側をむけば内側は柔らかいので食べられます。
冷涼な気候でよく育ちますが、品種改良などにより現在では一年中手に入ります。茨城県、徳島県、愛知県などが主な産地です。
カリフラワーにもさまざまな種類があり、最近ではオレンジ色や紫色のカラフルな品種も出回っています。今回のレシピを紫色のカリフラワーで作ると、キレイな紫色のポタージュになるので、オススメです。ゴツゴツした見た目が特徴のロマネスコもカリフラワーの仲間です。
カリフラワーはビタミンCや葉酸、ビタミンKが豊富。特にビタミンCの含有量は淡色野菜の中でトップクラスといわれています。
今回はうまみたっぷりの玉ねぎと一緒に蒸し、さらに牛乳と合わせることで、だしなどを使わずにカリフラワー本来の味を引き立たせています。牛乳を加えてからは沸騰させると分離してしまうので、沸騰させないように気を付けて温めるのがポイント。旬を味わえる身体(からだ)温まるポタージュ、ぜひ作ってみてください。
◆材料(2人分)
1人当たり145キロカロリー、食塩相当量1.7グラム
カリフラワー1株(約200グラム)/玉ねぎ1/2個(100グラム)/水50ミリリットル/塩小さじ1/2(3.0グラム)/牛乳300ミリリットル/オリーブオイル小さじ1/2/黒こしょう適宜
◆作り方
(1)カリフラワーは小房に分け、玉ねぎは2〜3センチ大に切る。
(2)小鍋にカリフラワー、玉ねぎ、水を入れ、フタをして中火弱で焦げないように様子を見ながら軟らかくなるまでゆっくり蒸す。
(3)火が通ったら粗熱を取り、牛乳とともにミキサーで細かくする。
(4)小鍋に(3)と塩を加え、沸騰させないように温め、最後にオリーブオイルを加える。
(5)器に入れ、お好みで黒こしょうをふる。
<やまと・さおり> 管理栄養士、料理研究家。1989年、水戸市生まれ。東京農大卒。市内で「お料理教室オムスビ」を開講している。
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