【NQNニューヨーク=横内理恵】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比192ドル51セント安の3万0981ドル33セント（速報値）で終えた。景気敏感株の一角に押し目買いが入り、取引時間中は高く推移する場面が多かった。だが、13日の6月の米消費者物価指数（CPI）の発表を控え、取引終盤になってインフレ警戒の売りが強まった。
中国の新型コロナウイルスの感染再拡大、欧州のエネルギー高による景気懸念も投資家心理の重荷だった。米主要企業の決算発表シーズンに入り、ドル高が海外収益を押し下げるとの見方も投資家の慎重姿勢につながった。
企業向けソフトを手掛ける銘柄が売られ、ダウ平均の構成銘柄では顧客情報管理のセールスフォースとソフトウエアのマイクロソフトが大幅安。米原油相場の急落を受けて石油のシェブロンも売られた。
一方、景気敏感株や消費関連株の一角には押し目買いが入った。12日に発表した2022年4～6月期の出荷機数が1～3月期や前年同期比で大幅に増えた航空機のボーイングは急伸した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前日比107.871ポイント安の1万1264.728（速報値）で終えた。
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