[1日 ロイター] - スペインやマルタなど欧州の主要港で、給油業者がロシア船籍の商船に対する補給を取りやめたことが分かった。事情を知る業界関係者5人が明らかにした。ロシアの輸出には新たな打撃となる。
地中海の主要な給油地を失うことで、バルト海からアジアへ向かうロシアの石油タンカーは補給に問題を抱えることになると、複数の海運関係者は指摘する。原油という可燃性の物質を積んだまま海上で立ち往生する可能性もあり、安全上の懸念もあるとしている。
「欧州の港が給油を拒否したことで、複数のタンカーが他国で給油するため遠回りせざるを得なくなった」と、このうちの1隻の動きに詳しい関係者は明らかにした。
給油業者が補給を停止したのは複数の要因があり、「自主制裁」と関係者が呼ぶ対応もその1つ。ロシア側との契約を拒否することで、企業が自ら西側諸国による次の制裁措置を先取りしようとしているという。
金融機関が制裁対象となり、支払いに問題が生じていることも船舶用燃料の取引を複雑化させている。たいてい米ドル建てで決済されている。
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