1987年の国鉄分割民営化に尽力し、JR東海の社長、会長などを歴任した葛西敬之(かさい・よしゆき)さんが死去したことが27日、分かった。81歳。
東京都出身。東京大法学部卒業後、63年に旧国鉄に入った。内部から民営化に取り組み、元JR東日本社長の松田昌士(まさたけ)氏、元JR西日本社長の井手正敬氏とともに「国鉄改革3人組」と言われた。JR東海では95年に社長就任。2004年に会長、14年に名誉会長になったが、代表取締役を18年まで続けて長期にわたって経営を主導した。
民営化直後からJR東海の総合企画本部長を務め、東海道新幹線「のぞみ」の営業運転開始(92年)などに関わった。社長時代は東証1部上場(97年)、名古屋駅ビルのJRセントラルタワーズの完成(99年)、東海道新幹線品川駅の開業(03年)などを実現させた。
会長だった07年、総建設費約9兆円とされるリニア中央新幹線を全額自己負担で事業化する方針を発表。16年には財政投融資制度を通じて3兆円の低利融資を受け入れ、リニアの大阪延伸を前倒しする方向になったが、「政治介入」を排除する方針は堅持した。
安倍晋三元首相、故三塚博元運輸相ら政治家と親密な関係を築き、国家公安委員も務めた。保守系論客として多くの著作を残した一方、次代のリーダー養成を目指す中高一貫の男子校「海陽中等教育学校」(愛知県蒲郡市)の設立に関わり、同校を運営する海陽学園理事長を務めた。
東京電力の福島第1原発事故処理を支える国の「原子力損害賠償支援機構」の運営委員も務め、東電の実質国有化や組織改革にも携わった。
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