9日の東京株式市場で日経平均株価は底堅い展開か。前日の米株式市場で主要株価指数が下落した流れを受け、朝方の東京市場では売りが優勢となりそうだ。もっとも、対ドルや対ユーロで円安が一段と進行しており、輸出関連株を中心に下値では買いも見込める。日経平均は前日終値(2万8234円)を挟んだ2万8000円~2万8300円での推移が予想される。
8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比269ドル安の3万2910ドルで終えた。欧州の金融大手クレディ・スイスの赤字転落の見通しを受け、銀行株に収益悪化を懸念した売りが出た。ハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、0.7%安で終えた。米株安を背景に9日の東京市場では運用リスクを回避する売りが出そうだ。
一方、外国為替市場では円相場が1ドル=134円台と前日夕に比べて円安・ドル高が進んでいる。対ユーロも1ユーロ=143円台と円安・ユーロ高が加速している。自動車などの輸出関連株や欧州関連株には追い風となりそうだ。日本時間9日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物6月物は前日の清算値より50円安い2万8140円で取引を終えた。
個別では、シャープに注目だ。前日の取��引終了後に2023年3月期の連結純利益が前期比32%減の500億円になりそうだと発表した。テレビ需要の減少で液晶パネル価格が低下し、パネル関連の採算が悪化するとしている。
9日は日本時間夜に欧州中央銀行(ECB)が理事会の結果を発表し、ラガルド総裁が記者会見する。市場では利上げ開始の予告をするとの観測が出ている。金融引き締めに前向きな「タカ派」姿勢が強まり、対ユーロで円安が加速すれば、欧州関連を中心に追い風となりそうだ。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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