量子コンピューターの基本素子「量子ビット」をシリコン半導体で作り、応用可能な精度で操作することに成功したと、理化学研究所などの国際研究チームが英科学誌ネイチャーに20日、発表する。シリコンを使った量子コンピューターは大規模化に向いている特徴があるとされ、実現に向けた一歩となる。
量子コンピューターは、従来のコンピューターが苦手な種類の計算を超高速で行える可能性を秘めるが、計算エラーが起きやすいことが課題となっている。実用化には、素子の操作一つ一つで99%以上の精度が必要だが、シリコンの量子ビットは2素子を連動させる操作の精度が98%止まりだった。
理研創発物性科学研究センターの
これまで「超伝導」など3方式でも同レベルの量子ビットが作られているが、樽茶氏は「半導体は既に発達している加工技術など、様々な強みがある。これから大規模化を目指す」と話している。
産業技術総合研究所新原理コンピューティング研究センターで超伝導方式に取り組む川畑史郎・副研究センター長の話「今まで超伝導の独り勝ちだったが、強力なライバルが現れた。課題はまだ山ほどあるが、実用的な大規模量子コンピューターへの期待を抱かせる、重要な一歩だ」と話している。
からの記事と詳細 ( 超伝導に「ライバル出現」…シリコン半導体で量子コンピューター素子の作製成功 - 読売新聞オンライン )
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