日本銀行は18日の金融政策決定会合後に公表した経済・物価情勢の展望( 展望リポート)で、2022年度の消費者物価(生鮮食品を除く、コアCPI)見通しを1.1%上昇(従来0.9%)に上方修正した。物価見通しのリスクバランス評価も14年4月以来の中立に引き上げた。金融政策運営は現状維持を決めた。
23年度も1.1%(同1.0%)に上方修正。現状は「小幅のプラスになっている」とした。予想物価上昇率も「緩やかに上昇している」に引き上げた。
物価見通しのリスク評価は「おおむね上下にバランスしている」に変更した。これまでは「下振れリスクの方が大きい」としていた。
予想時点 | 実質GDP | コアCPI | |
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2021年度 | 1月 | 2.8 | 0.0 |
10月 | 3.4 | 0.0 | |
2022年度 | 1月 | 3.8 | 1.1 |
10月 | 2.9 | 0.9 | |
2023年度 | 1月 | 1.1 | 1.1 |
10月 | 1.3 | 1.0 |
先行きはエネルギー価格上昇による押し上げ寄与は減衰していくが、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりで基調的な物価上昇圧力も強まると指摘。「見通し期間の終盤にかけて1%程度の上昇率が続くとみられる」と明記した。
景気の現状判断は「持ち直しが明確化している」に上方修正した。新型コロナウイルス感染症によるサービス消費を中心とした下押し圧力が和らぐ中で、個人消費の判断も「持ち直しが明確化している」に引き上げた。
金融政策運営は、政策金利のフォワードガイダンスを含めて現状維持を決定した。引き続き企業の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていくとし、当面は感染症の影響を注視し、必要があればちゅうちょなく追加緩和を行う方針を改めて表明した。貸出増加を支援するための資金供給について、1年間の延長を全員一致で決めた。
コアCPIは昨年11月に前年比0.5%上昇と20年2月以来の高い伸びを示した。4月以降は携帯電話通信料の大幅値下げの影響が一巡し、上振れ要因となる。高水準のインフレが続く米国では、連邦準備制度理事会(FRB)が年内に4回の利上げを行うとの観測が高まり、市場の一部では日銀による利上げ観測も浮上していた。
政策運営方針 |
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