新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、福岡市の旅行会社では沖縄や東京方面へのキャンセルが相次いでいます。
福岡市中央区の旅行会社「アドツーリスト」では、年末年始は九州の温泉旅館などの予約が回復していましたが、各地の急速な感染の広がりを受けて、年明けからキャンセルが相次いでいます。
きょうも客から、電話やメールによるキャンセルの依頼や料金の問い合わせが相次ぎ、社員が対応に追われていました。
会社によりますときょうまでの４日間のキャンセルはおよそ１００件にのぼっていて、そのほとんどが今月中に沖縄や東京方面への旅行や出張を予定していた人だということです。
アドツーリスト天神営業所の堀江雅子所長は「年末年始は回復傾向で、今年こそはお客さんが戻ってくると期待していただけに本当に残念です。感染者の増加は止まりそうにないので、観光業にとってはまだ厳しい状況が続きそうです」と話していました。
ところで福岡県は、宿泊施設の感染防止対策を県独自の基準で認証する制度について、今月１１日から申請の受け付けを始めることになりました。
この制度は県内の宿泊施設を安心して利用してもらうため、調査員が直接訪問し、感染防止対策を徹底しているか県独自の基準で認証するものです。
調査では宿泊施設で換気が適切に行われているかや大浴場など浴室の密集を避ける対策が施されているかなどを確認し、認証を受けるには３０項目余りの基準を満たす必要があります。
対象は県内のおよそ２０００のホテルや旅館などで、今月１１日から書面で申請を受け付け、２０日からは県のホームページでも受け付ける予定です。
一方、Ｇｏ Ｔｏトラベルの対象施設で、すでに観光庁の点検を受けたおよそ８００の施設については申請のみで認証するということです。
認証されると、感染対策の認証を受けた飲食店と同じ「感染防止認証マーク」が交付されます。
県は、認証後３か月程度ですべての施設に調査員が再び訪問し、感染対策が徹底されているか再調査することにしています。
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