Wednesday, February 23, 2022

トヨタ春交渉2022|豊田社長が慣習を破ってまで願った「良い風」とは|トヨタイムズ - トヨタイムズ

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豊田社長

最後に、私からも一言、申し上げます。

本日、労使双方が、550万人を念頭に置き、これまで地道に取り組んできた「事実」をベースに、本音の会話ができたことを大変うれしく思います。

組合は、普段から疑問に感じていることを正直に話し、会社は、すぐにソリューションを提案するのではなく、真摯に受け止め、ともに悩み、考える。

こうしたことができるようになってきたのは、今の労使が、春の協議会だけではなく、年間を通じて話し合い、経営課題や職場課題への理解を深め合う関係に変わってきたからだと思っております。

この1年、経営環境がめまぐるしく変化する中でも、組合員の皆さんは、自ら考え、動き続けてくれたと思います。

コロナ禍に半導体不足が重なり、先が見通せない中、仕入先の皆様と一緒になって、生産対応に奔走してくれました。

1台でも多く、1日でも早くお客様にクルマをお届けしたい。それが、仕入先の稼働も支え、ひいては経済復興につながる。その一心だったと思います。

カーボンニュートラルに向けては、「選択肢を広げよう」という想いで、すべての電動車に本気で取り組みながら、水素エンジンなど、新たな可能性も追求してくれました。

Woven Cityをはじめ、未来に向けた挑戦も、その歩みを止めることはありませんでした。そこには、「成り行きの10年後と闘いながら迎える10年後の景色は絶対に違う」という 私の意志に共感してくれた皆さんの姿がありました。

「自動車産業のため、日本のため、未来のために」。そんな想いで動き続けてくれた皆さんをずっと見てきたからこそ、この1年の頑張りにはしっかり報いたいと思っております。

異例ではありますが、賃金・賞与について「会社と組合の間に認識の相違はない」ということを、このタイミングではっきりお伝えしたいと思います。

この発言により、550万人の自動車に関わるすべての働く仲間たちに良い風が吹くことを期待したいと思います。

そのうえで、皆さんにお願いがあります。明日、224日は「トヨタ再出発の日」です。

12年前のこの日、大規模リコール問題を受けて米国公聴会に出席した私は、「逃げない、嘘をつかない、ごまかさない」という3つの約束を世の中に誓いました。

証言台に立った私を支えてくれたのは、エンジニアたちが、「暴走する」という(指摘に対して)「意地悪テスト」を4千回以上も行い、分かっていた「事実」でした。

事実をつかめていなければ、結果的に嘘をつき、ごまかすことにもなり、世の中の信頼を得ることはできません。

今、トヨタの中では、販売店の不正車検や、パワハラを生み出してしまった社内の風土をはじめ、あってはならない問題が顕在化しております。「頑張り」の裏側で生まれている「ひずみ」もあると思います。

「職場で何が起こっているのか」。労使で事実を洗い出すことが出発点だと思います。

「事実に向き合う」。「逃げない、嘘をつかない、ごまかさない」。これを、心に刻み、次回以降も、正直な会話を続けてほしいと思います。

そして明日は、私たちにとって、もうひとつ、大切な意味を持つ日でもあります。1962年のこの日、「労使宣言」が締結されました。それからちょうど60年を迎えます。

労使宣言の最初の項目をご覧ください。「自動車産業の興隆を通じて、国民経済の発展に寄与する」とあります。

そして、「わが国の基幹産業としての自動車産業の使命の大きさと、国民経済に占める地位を認識し、労使相協力して、この目的のための最善の努力をする。とくに企業の公共性を自覚し、社会・産業・大衆のために奉仕するという精神に徹する」と書かれております。

まさに、今の私たちの使命そのものだと思います。

毎年この時期になると、世の中では「春闘」に注目が集まります。しかしながら、自動車産業550万人の仲間のうち、組合があるのは3割にすぎません。7割の人たちは、自分たちで声をあげて、要求をぶつける仕組みすらないのが現実です。

さらに、日本全体で言えば、8割の人たちが同じ状況にあります。私たちの仕事や暮らしは、こうした方々に支えられて、成り立っています。

だからこそ、声を出せない仲間の存在を念頭に置き、日本で働くすべての人たちのことまで考えて話し合うこと。そして、行動していくこと。

これこそが、労使宣言にうたわれている「社会・産業・大衆のために奉仕するという精神」だと思っております。

私たちも、この使命をあらためて胸に刻んだ上でこれから1年の話し合いをスタートしてまいりましょう。本日はありがとうございました。

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