8日の米株式相場は広範に上昇。シクリカル銘柄や小型株が買われ、金融政策引き締めの中でも成長見通しへの投資家の信頼感が改善しつつあることを示唆した。
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S&P500種株価指数は反発し、日中の高値付近で引けた。金融や素材セクターの上げが目立った。アップルやマイクロソフトなど大手ハイテクの一角に押し目買いが入ったことを支えに、ナスダック100指数も高い。小型株で構成するラッセル2000種指数は1.5%超高と、他の主要指数を上回るパフォーマンス。新型コロナウイルス感染状況の落ち着きに伴う経済活動再開への期待が示唆された。
S&P500種は前日比0.8%高の4521.54。ダウ工業株30種平均は371.65ドル(1.1%)高の35462.78ドル。ナスダック総合指数は1.3%上昇。
米国債市場では10年債利回りが1.96%に上昇し、2019年以来の高水準。米金融当局がインフレに対応する中、同利回りは年内に3%に向かうとの見方も浮上している。ニューヨーク時間午後4時10分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.96%。
米国債利回り2%は始まりにすぎない、トレーダーらは一段の売り想定
トゥルーイスト・アドバイザリー・サービシズの共同最高投資責任者(CIO)兼チーフ市場ストラテジスト、キース・ラーナー氏は「底堅い景気や強い企業業績に支えられ、基本的な市場トレンドは上方向のようだ」とリポートで指摘。「市場がかなりの利上げを既に織り込んでいることに加え、投資家センチメントの大幅改善やバリュエーションの低下も心強い」と述べた。
外国為替市場では、ノルウェー・クローネやカナダ・ドルが米ドルに対して下落。原油相場の続落が響いた。米10年債利回りの上昇を背景に、円も軟調。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのウィン・シン氏は「ドルは対円で引き続き上昇し、1ドル=115円50銭付近で推移している。日本銀行の超ハト派的なスタンスに支えられ、ドルは今後数日に一段高となり、年初来高値の116円35銭を試す展開になるだろう」と指摘した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ニューヨーク時間午後4時11分現在、ドルは対円で0.4%高の1ドル=115円54銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1419ドル。
原油相場は大幅続落。東欧で続く緊張と、ウィーンで再開されるイラン核協議が注目された。米エネルギー情報局(EIA)は国内の原油増産見通しを引き上げた。
CIBCプライベート・ウェルス・マネジメントの上席エネルギートレーダー、レベッカ・バビン氏は「かなりの地政学的リスクが現在の価格に織り込まれているため、小さくても進展があれば価格のプレミアム分を若干削り取ると考えられる」と解説した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は、前日比1.96ドル(2.2%)安の1バレル=89.36ドルで終了。一時は3.1%安まで売り込まれた。 ロンドンICEの北海ブレント4月限は1.91ドル(2.1%)下げて90.78ドル。
金相場は続伸。前日のスポット価格は1月19日以来の大幅高だった。インフレヘッジとして金に逃避する動きが続いている。
シンクマーケッツの市場アナリスト、ファワド・ラザクザダ氏は「急激なインフレ高進の打撃から資産価値を守ろうと、投資家は金利収入を生まない金に喜んで資金を投じている」と解説した。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は、前日比0.3%高の1オンス=1827.90ドルで引けた。
原題: Stocks Resume Rally Led by Cyclicals, Small-Caps: Markets Wrap(抜粋)
USTs Hold Losses in Narrow Price Action Even With Strong 3Y Sale(抜粋)
Loonie, Krone Stumble as Crude Oil Extends Losses: Inside G-10(抜粋)
Oil Slips for Second Day With Focus on Geopolitical Risks, Iran(抜粋)
Gold Holds Its Gains as Investors Seek Hedge Against Inflation(抜粋)
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