11日の米株式相場は大幅続落。米国債には安全な逃避先としての買いが入った。米国がロシアは来週にもウクライナに対し軍事攻撃に出る恐れがあると警告したことに反応した。
ロシア、来週にもウクライナに対して行動に出る恐れ-米政府が警告
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株式相場は週間ベースでの下げを拡大。ロシアとの緊張が高まる中、英国と米国はウクライナにいる自国民に退避するようそれぞれ勧告した。ロシア側はウクライナ攻撃の計画はないと繰り返し否定している。
ロシアのウクライナ侵攻、五輪期間中にも起きる恐れ-サリバン氏
S&P500種株価指数は前日比1.9%安の4418.64。ダウ工業株30種平均は503.53ドル(1.4%)安の34738.06ドル。ナスダック総合指数は2.8%安。大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は3.1%下落。S&P500とナスダック100はいずれも2日間の下落率が2020年以来の最大となった。
米国債市場ではニューヨーク時間午後4時16分現在、10年債利回りが11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.91%。
コーナーストーン・ウェルスのクリフ・ホッジ最高投資責任者(CIO)は「ロシアとウクライナのニュースは、根強いインフレの数字や米金融当局者の超タカ派的な発言で既に動揺していた市場に一段の打撃を与えた」とリポートで指摘。「市場がニュースに反応するのに伴い、今後数週間にさらなる下振れリスクがあるかもしれない」と述べた。
外国為替市場では円が急伸。ユーロは下落した。ウクライナ情勢の緊迫化が投資家センチメントへの重しとなった。
ニューヨーク時間午後4時17分現在、ドルは対円で0.6%安の1ドル=115円32銭。一時は115円02銭まで円高が進む場面もあった。ユーロは対ドルで0.8%安の1ユーロ=1.1341ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。
ニューヨーク原油先物相場は3日続伸。ウクライナとロシアの動向を巡る緊張で、世界の供給が圧迫されるとの懸念が広がった。ロシアが来週にもウクライナに対し軍事攻撃に出る、ないしウクライナ国内で衝突を引き起こす恐れがあると米国はみていると、サリバン米大統領補佐官が 明らかにした。
国際エネルギー機関(IEA)の市場・産業部門責任者のトリル・ボソニ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「石油市場は極めて逼迫(ひっぱく)している」と 指摘した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は、前日比3.22ドル(3.6%)高の1バレル=93.10ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は一時95ドルをつけた後、3.03ドル高の94.44ドルで終えた。
ニューヨーク金相場は続伸。インフレ加速が懸念される中、価値保存手段としての金買いが進んだ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は、前日比0.3%高の1オンス=1842.10ドルで終了。
金スポット価格も上昇。ロシアによるウクライナ侵攻が近いとの臆測が流れた後の逃避買いで1.9%高となる場面があった。週間ベースでは2.8%高と、昨年5月7日以来の大幅上昇を記録した。
原題: U.S. Stocks Extend Losses on Tensions Over Ukraine: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Surge on Geopolitical Risk; Fed Sets Tapered QE Plan(抜粋)
Yen Surges, Euro Tumbles Amid Ukraine Tensions: Inside G-10(抜粋)
Oil Surges to $95 as Ukraine Tensions Stoke Supply Concerns(抜粋)
Gold Set for Best Week Since May on Inflation Hedge Appeal(抜粋)
Gold, Yen Soar With Treasuries on Russia Tension (抜粋)
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