【NQNニューヨーク=戸部実華】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比232ドル85セント(0.7%)安の3万4079ドル18セントと2カ月半ぶりの安値で終えた。ウクライナ情勢を巡る警戒が続き、株式相場の重荷となった。米国は3連休となる週末を控えていたことも、運用リスクを取りにくい地合いにつながった。
ロシアは18日、プーチン大統領が指揮する軍事演習を19日に実施すると発表した。北京冬季五輪の閉会式を20日に控え、ロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が強かった。一方、ロシアがウクライナに侵攻しないことを条件にブリンケン米国務長官が来週にもロシアのラブロフ外相と会談する見通しとも伝わった。先行きが読みにくい状況で、投資家が株式の持ち高を減らす動きが続き、ダウ平均の下げ幅は一時、300ドルを超えた。
ダウ平均は急速に下げ幅を縮小する場面が見られるなど、不安定な相場展開だった。18日は株価指数や個別株のオプション取引の満期日を迎え、持ち高調整の動きが影響したとの見方があった。
航空機のボーイングが2%安となり、建機のキャタピラーや機械のハネウェル・インターナショナルなど景気敏感株が下げた。半導体のインテルは5%安となった。17日に今後数年間の売上高や利益見通しなどを公表したが、目先は設備投資の負担で利益水準が抑えられるとの見方が売り材料となったとの指摘があった。
半面、飲料のコカ・コーラや通信のベライゾン・コミュニケーションズなどディフェンシブ株の一角は上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落した。前日比168.653ポイント(1.2%)安の1万3548.066と3週間ぶりの安値で終えた。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど主力ハイテク株が軒並み下げた。画像処理半導体のエヌビディアと電気自動車のテスラも売られた。
ナスダック指数はチャート上で50日移動平均が200日移動平均を上から下に突き抜ける「デッドクロス」を形成した。両移動平均で形成するのは2020年4月以来、1年10カ月ぶり。テクニカル的には相場調整が長引くとの見方につながり、投資家心理の重荷となった。
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