今晩のNY市場は上値の重い展開か。昨日はウクライナとロシアの停戦交渉進展期待が高まったことや、それを受けて原油相場が下落し、インフレ高進懸念が和らいだことも株式相場の支援となった。前日に米30年債と米5年債の利回りが逆転し、将来のリセッション入りが懸念されたものの、昨日は投資家が重要視する米10年債と米2年債の利回りがプラスにとどまったことも安心感につながった。ダウ平均とS&P500は4日続伸し、ナスダック総合は週初からの2日間で3.18%上昇した。今晩の取引ではロシアとウクライナの停戦交渉の行方や、原油相場の動向、米長短金利差などを睨んだ神経質な展開が予想される。足もとで主要3指数がそろって大幅反発したことで戻り売り圧力が高まることも予想されるほか、週末には米3月雇用統計の発表も控えており、ウクライナ情勢に劇的な進展がなければ、上値の重い展開となりそうだ。
今晩の米経済指標は3月ADP民間部門雇用者数、10-12月期GDP確報値、EIA週間原油在庫など。企業決算は寄り前にペイチェックスが発表予定。(執筆:3月29日、14:00)
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